梅雨の最中の6月下旬に、南アルプス北岳の頂上より撮影した全周パノラマです。
2018年の関東甲信地方の梅雨は観測史上最速の梅雨明け(6月29日・平年より22日早い)となりましたが、この日も梅雨時とは思えないほどの快晴となり、終日山歩きを楽しむことができました。とはいえ、この時点ではまだ梅雨前線は南海上に停滞しており、その北端の雲が画像からも確認できます。
残念なのは、すぐ近くにある間ノ岳や仙丈ヶ岳でさえうっすらと霞んでしまうほどの濃いPM2.5が漂っていたことです。
いつもならばくっきりと捉えられるはずの中央アルプスでさえ、シルエットを確認できるかどうかというレベルであり、現像時の画像処理によってようやく山の姿を描き出せたという感じです。
とはいえ、梅雨時にこれほどまでに穏やかな快晴に恵まれることを感謝しつつ、山頂で一時間ほど撮影を行って後ろ髪を引かれる思いで下山しました。
手が届くかと思えるほどに近くに見える鳳凰三山。まるで水墨画のようなシルエットを見せる富士山。目前に聳える間ノ岳とその背後に控える南アルプス深南部の山々達。霞の奥に横たわる中央アルプスと御嶽山。辛うじて山容が掴める乗鞍から槍穂の山々。南アルプスの女王(仙丈ヶ岳)とプリンス(東駒ヶ岳)、その奥に控える八ヶ岳連峰。
もう一泊できたら「
肩の小屋」に泊まっていたであろう最高の山行でした。