素元、 それは 礎 ( いしずえ )
 素元、 それは 源 ( みなもと )
 素元、 それは 礎源 。

 蔵元としての「素元」を見つめ、
 四里四方の農夫とともに 
 田の中で米を語らい幾星霜。
 大地の声に耳を傾けた「土着の蔵」で 
 ありたいと願い続けて参りました。

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その先の未来へ

 「グレート・リセット」という言葉に象徴されるように、現在、長年慣れ親しんできた「資本主義」にメスを入れ、社会システムそのもののあり方を見直すことが論議されています。地球環境の保全や気候変動への対応のみならず社会のあり方を含め、価値観が大きく変わる時代を迎えているのです。
 まるでサバクトビバッタのように資源を使い尽くす勢いで「拡大均衡」を優先させてきた人類が、自らの存亡をかけて自然と調和した「縮小均衡」という生き方へ「進化」する転換点に立たされていると言えるでしょう。

 自らの「種」の存続のために他の「種」を凌駕する勢いで個体数を拡大させるという、生物が本質的に維持し続けてきた生存戦略が、実は「種」を国家や地域などの「価値観を一とするグループ」と読み替えたとき、紛争や貧困、富の偏在、環境破壊などの人類社会が抱える諸問題の根源であることに気づかされます。
 SDGs が解決しようとしているそれらの問題は、生物としての新たな「進化」を人類に求めており、いずれ SDGs に含まれる「 Development(開発)」という言葉さえ見直すことが求められる時代が訪れるに違いありません。

 世界は今、循環型経済を新たな価値観として、環境再生型への転換を図っています。
 それは持続可能な開発の先にある、自然を再生し、自然と調和するナチュラルな生き方への移行を意味し、日本人が受け継いできた、全てのものに「神」が宿り、豊かな季節感の中で自然と調和し、安定した進歩の道を歩むという世界観と重なります。
 それはまたイデオロギーのように、誰かを困惑させたり誰かを屈服させたりするものでもなく、人類が本質的に持ち合わせている「生き方」の原点ではないのかと感じています。

 SDGs は国際社会が 2030年 に達成すべき目標ですが、個々の企業が取り組まなくとも罰せられる訳ではありません。しかし、その達成を先送りすればするほど回復困難な課題は増え続け、次の世代がさらなる苦境に立たされることは明白です。
 自動車業界が駆動エネルギーを油から電気へシフトさせているように、あらゆる産業が自らの本質を見つめ直し、2030年の、その先の未来を見通した「あるべき姿」からのバックキャスティングを行う必要があるのです。
 次の世代のみならず、その先の未来を背負う世代に思いを馳せ、この素晴らしい地球を彼ら彼女らに引き継いで行くため、今を生きる私達の世代ができることを考え、すぐにでも実行に移さなくてはなりません。

 2030年に期限を迎える SDGs は、かつての MDGs がそうであったように、15年先の2045年に達成するべき目標( Post-SDGs )を新たに掲げることとなるでしょう。
 それには SDGs で達成できなかった幾多の目標に加え、コロナ禍を機に急激に加速するであろう生命科学や、2045年にも到達するとされる AI(人工知能)の「シンギュラリティ(技術的特異点)」が引き起こす、「生命」や「知性」の本質を問うような目標も加えられるに違いありません。
 もちろん、生命科学によってヒトの免疫システムを強化するのみならず、これからの地球環境の中で増産可能な食糧を作り出し、AIによって、あらゆる分野での生産性が高まることが期待されますが、一方でそれらには「生命」や「知性」の本質に対する挑戦的なリスクが内在し、いつしか、それらを生み出した人類の手を離れ、新たな「生命」、新たな「知性」として進化を始める可能性を秘めています。

 既に人類は、この地球が培ってきた生態系の「動的平衡」を破壊する一歩手前まで来ており、SDGs はそれを押し留めるための最後の防衛線です。
 とはいえ、SDGs が達成できたとしても「生物」として根源的に維持し続けてきた「拡大均衡」という戦略を見直さない限り、地域間格差に起因する地政学的リスクを消し去ることはできません。
 それは、国家間の貧富の格差やローカルな紛争といった問題にとどまらず、政情不安による暴発的な EMP(電磁パルス)攻撃などにより、世界中の電力供給や衛星通信、インターネットなどのインフラが一瞬にして破壊され、「生命科学」で産み出されたリスクの高い「生命体」が制御不能となって漏れ出してしまうといった、グローバルリスクが残り続けることを意味します。
 もちろん宇宙から飛来する小惑星の衝突などでも同様の惨禍は起こり得ますが、このままでは人類が自らそれを引き起こすリスクの方が、よほど高いと言わざるを得ません。

 コロナ禍によって、国家のみならず地球全体が「運命共同体」であることや、営々と築き上げてきた現代文明の危うさに、人々は改めて気付いたはずです。
 現在、連綿と続いてきた「貨幣経済」さえもがサイバー空間に移行しつつあり、金貨や銀貨のように貨幣そのものに価値を持たせていた時代は今は昔、各国が仮想通貨へのシフトを検討している状況を鑑みると、ひとたびサイバー空間に揺らぎが生じた場合には、かつてのニクソンショックやリーマンショックを遥かに上回る大混乱に陥る可能性があります。
 刹那的にマネーがマネーを生み出すマーケットに振り回され、地球に負荷をかけながらも仮想空間に揺蕩(たゆと)うマネーを最優先する手法は、自らの価値を流動化させ、結果として将来の世代に禍根を残す危うさを孕んでいます。
 また AI のシンギュラリティについて、生産性の向上という側面とは別に、人々が担ってきた幾多の職業の消滅などがことさらに喧伝されていますが、人類を超える「知性」が存在することになるという意味において、人々に自らの存在意義を問うものであることを忘れることはできません。

 SDGs が掲げる「誰ひとり取り残さない」という言葉は、言い換えるならば「その人がその人らしく」生きられるということを意味しており、さらに「アニマル・ウェルフェア」にまで立ち入るならば「その生き物がその生き物らしく」という思いさえも込められた、究極の「部分最適」を表していると言えます。
 人々が受け取る情報がグローバル化し、一人ひとりの意識が世界全体とつながる中で、地域や国家のみならず個々の人々のアイデンティティという「部分最適」を保ちながら、国際社会を安定的に持続させる「全体最適」を実現するための価値観の再定義が、人類が取り組もうとしている「グレート・リセット」の本質なのかも知れません。

 人類とて一つの生物種です。
 太陽と大地の恵みを受けて空気と水から自らの命を育むことができない以上、人類が他の命を奪わざるを得ないのは宿命です。とはいえ、人類が他の生物種と違う点は高度な知性を持つことであり、その「知」を目の前の収穫や漁獲だけではなく、全地球規模での生物多様性の維持と食料資源の安定的確保に用いなくてはなりません。
 また、これから向かおうとしている「未来」では、その「知」が生み出した技術の補助によって、人種やジェンダー、あるいは身体能力の差異を吸収し、人々の「知的創造性」に重きを置く社会の実現に向けた努力が続けられていくことでしょう。

 薪で火を熾(おこ)し、山野を駆けて獲物を捕らえ、泥にまみれて耕作した命を大切に戴くというヒトとしての「素元」を見つめ、大地の声に耳を傾けた「土着の民」として生きることの大切さを子々孫々に伝え続けること、つまり、自ら衣食住を賄うことができるレジリエントな力と物事の本質を見極め創造的に生きる力を養う教育こそが、シンギュラリティを迎えた AI を僕(しもべ)として、人類が「知的生命体」としての尊厳と自らの揺るぎない価値を維持し続けるために最も求められていることであると考えます。

 SDGs のその先の未来では、自然を「開発」するのではなく自然に「寄り添う」スタイルへと人々の生き方が変わり、持続可能性を模索した先にある、自然と調和し、安定した繁栄の姿を見出す努力が続けられていることでしょう。
 そして世界の総人口をほど良く抑えながら国際社会を安定させるため、子供たちを最大のステークホルダーとした社会経済システムの在り方についての真剣な議論が続けられているに違いありません。

 Post-SDGs を達成した暁に迎える未来は、人類が自らの持続可能性を憂えることなく、また新たな開発ばかりを目指すのでもなく、安定した進歩( Stable Improvement )こそを善しとする時代となるでしょう。
 大切なのは、私達の世代のみならず、次の、そしてその先の未来にも SDGs の理念を語り継ぎ、安定した進歩を希求する熱意( Stable Improvement Zeal )を、人類が持ち続けることなのではないでしょうか。

土着の蔵 信濃錦 蔵元 宮 島 敏 
プロフィール 


科学を志し 山に登り 星空を眺め カメラを友とす
座右の銘は 過ぎたるは猶及ばざるが如し

素元という言葉には
数学における「素元」や物理学での「素元波」のように
これ以上分けることのできない本質的要素という意味があり
そこから派生して「 礎 (いしずえ) 」や「 源 (みなもと)
という意味を込めて用いています

SDGs その先の未来へ
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 SDGs は、国や地域のみならず、そこに暮らす人々に向けて 2030年までに達成するべき「生き方の指標」として策定されたものです。
 それは単なる理想論ではなく、人類が連綿として培ってきた文明社会を、これからも末永く持続させ「その人がその人らしく」生きられる社会を実現していくための指針として、国連に加盟する全ての国と地域の総意によって定められました。
 
 もちろん SDGs において示された個々の目標(ゴール)を一つ一つ達成していく努力はとても大切なことです。しかし、ゴールとして可視化された部分を達成しさえすれば良いのだという捉え方をしてしまうと、既存の取組に SDGs をタグ付けした段階で先に進む手立てが見えなくなってしまいます。
 
 SDGs の理念が真に求めているのは、新たな時代に向けた「ライフ・スタイル・トランスフォーメーション( Style Transformation:SX:生き方の変容 )」であり、個々の目標の達成のみならず今まで善しとしてきた価値観や業界の在り方さえも持続可能な姿に作り変える「サスティナブル・トランスフォーメーション( Sustainable Transformation:SX )」なのです。
 企業であれ個人であれ、一つ一つの SDGs への取り組みの先に、どのような未来を子供たちに残していくのかをイメージし、企業(組織)であれは所属する業界全体の在り方をサスティナブルに変革する努力が、個人であれば自らの生き方をエシカル( ethical )に変容させて行く努力が求められていると言えるのではないでしょうか。

 信濃錦では、過去半世紀にわたる歩みが SDGs の理念に寄り添っていることを信じ、これからの世代が安心して暮らしていくことができる持続可能な社会の構築に、酒造りを通して寄与することができればとの思いを深めています。
 また、酒造りそのものが SDGs の理念と持続可能な社会の構築に反することなく、未来にわたって酒造りが続けられることを願い、 SDGs に取り組む際に顕わとなる本質的な課題の解決に向けて、ステークホルダーの皆様と共に一歩ずつ前へ進んで参ります。

 私共では、信州の大自然を表現した日本酒は、信州の大地で健やかに育まれた米から造られる味わい豊かな純米醸造酒であるとの思いから、平成3(1991) 年より農薬や化学肥料の使用を抑制した農法を順次取り入れ、平成17(2005) 年には全ての酒造米がこのような農法による契約栽培米となりました。
 また、翌平成18(2006) 年より、地球の裏側から遥々運ばれ、国内で多くの熱を加えて精製しなくてはならない「醸造アルコール」を加えることのない「純米醸造酒」のみの仕込みとしています。
 さらに平成16(2004) 年より、食糧廃棄率が高く精米時に多くのエネルギーを消費する「高精白」を行わない、「低精白」米による純米醸造酒造りに取り組んでいます。

 いずれ多くのエネルギーは電力に集約されクリーンエネルギー化される時が来ると考えられますが、一時に大量の蒸気を発生させなくてはならないボイラーを電気式に置き換えることだけでもハードルは高く、あるいは水素やアンモニアを燃料としたシステムへ転換するとしても解決しなくてはならない課題はまだ多く存在します。
 また、海外産の醸造アルコールを添加した酒さえも「日本酒」と名乗ることができる違和感など、その本質に触れる様々な課題があることも忘れることはできません。

 人類が自らの生き方を見つめ直している今こそ日本酒業界は立ち止まり、自らの在り方について再考すべき時と考えます。そして、地球を再生し社会を護り、その上に経済活動を構築していく姿を酒造りに重ねて行かなくてはなりません。
 日本の食文化の象徴とも言われる日本酒業界が、率先して工業的産業から環境再生型産業へ変わる姿を示すことにより、国内のみならず海外からもさらに高い評価を受け、それが未来へ向けた日本の食文化の発展に結びつくと信じます。





地元産契約栽培米を用いた
低精白の純米醸造酒


化学物質を可能な限り
圃場に持ち込まないこと

 20世紀の農業は、生産性向上のため化学合成された農薬や肥料を多用することによって発展しましたが、一方で農地に残留し或いは流れ出る化学物質が、微生物を含めた生態系にどのような影響を与えているのかについては、十分に解明されているとは言えません。
 無農薬栽培など、可能な限り農薬や化学合成肥料の使用を抑制した農法を取り入れることは、安心・安全な水系を維持し、農地やその周辺の大地の豊かで多様な生態系を護り、それがひいては、海とそこに育まれた多様な生態系を護ることに繋がります。
 有機栽培では化学肥料を用いた場合に比べて肥料分の分解が緩慢となるため、有機肥料の積極的な活用は、そこに固定されている炭素を長期にわたって土中に留めることができ、さらに温室効果が二酸化炭素の数百倍と言われる一酸化二窒素の放出も抑制することができます。
 また、農薬や化学肥料を使わないことにより農地周辺の生物多様性が維持され、それらの生物が炭素を体内に固定することを含め、多くの炭素を土中に隔離できることが分かってきています。
 農産物の生産圃場において化学物質の使用を可能な限り減らし、土中を含めた農地周辺の生物多様性を維持することは、気候変動に対する具体的な対策ともなるのです。


醸造アルコールを使わないこと

 醸造アルコールとは、主にサトウキビから砂糖を取り出した残りである廃糖蜜を発酵させて蒸留したものです。 日本では、遥々ブラジルなどから運ばれてきた粗製アルコールに再び熱を加えて連続蒸留し、味や香りが殆ど無い状態に仕上げてから用いられています。
 醸造アルコールを加えると、お酒がすっきりとし、吟醸酒などでは酵母の持つ香気成分を引き出すことができますが、そこに至る間の地球環境に対する負荷が多大であることも、常に認識しておかなくてはなりません。 近い将来、炭素税などが導入された際には、醸造アルコールの価格が跳ね上がるものと思われますが、それ以前に、多くの醸造家が環境負荷に対しての思いを巡らせ、 醸造アルコールを用いない純米醸造酒を選択すべきであると考えます。
 純米醸造酒では、その年の気候により味わいが大きく変わりますが、それこそが酒を通して気候風土を味わう日本酒の醍醐味であり、土地の滋味を感じる地酒の価値でもあります。風土を味わう酒である純米醸造酒こそが、風土を共にする地域の食文化の掘り下げに深く関わることができ、地域文化やその先にある地域の発展に寄与できると考えます。


過度な精米を行わないこと

 20世紀後半より人口爆発に伴って食糧危機が叫ばれ、21世紀に入り気候変動などによる干ばつやバッタの異常発生など、食糧生産が危うくなる事態が数多く生じています。
 これからの酒造りは原料調達の段階から食糧需要との取り合いとなり、まず食糧を確保した上でなくては酒造りができない状況が目前に迫っています。
 精米技術が高度化し、吟醸酒こそが最高峰であるという価値観の進展によって、精米時に多くのエネルギーを消費し、食糧廃棄率の高い高精白の酒がもてはやされるようになりましたが、低精白米を用いても十分美味しいお酒が造られていることを心に留めておくべきです。
 今こそ、大地の恵みを余すことなく味わう酒造りを心掛け、望むらくは食用米と同程度の精米率にても、味わい深く風味の良い個性豊かな酒造りをする技術開発を、業界をあげて進めるべき時と考えます。


地域の農業者と共に歩むこと

 本来、醸造物はその土地の気候風土の産物であり、それこそがその醸造物の存在価値でもあります。
 原料の確保が食糧需要との取り合いとなる状況を目前として、原料は地元の農業者と手を組んで、あるいは自ら生産する時代となっています。
 醸造家は、まず自らが生きるその土地に根差した「土着の蔵」であるべきと考えます。そして、地域社会の歯車の一つとして直接的・間接的な雇用を生み出し、持続可能なまちづくりをするためのパートナーシップの要となる気持ちを持たなくてはなりません。
 地元の農産物を原料として酒を醸し、地元の食と共に、まずは地元の方々に楽しんで戴くことを基本とし、工業製品のような画一化された価値に頼るのではなく、郷土に愛される地の酒であって初めて、地域社会の一員として持続的な地域貢献ができるのです。
 地元の農業者と手を携えて輸送エネルギーを最小化することはもとより、地域経済を循環させる地産地消と自給自足こそが、地域を未来にわたって持続させることのできるレジリエンス(強靭な回復力)の基本であると考えます。





今までの歩みとこれから辿る道

環境負荷を低減し地域連携を図る酒造りの変遷

 信濃錦では、平成初期より醸造アルコールの削減に取り組み、平成18(2006) 年には全ての仕込みを醸造アルコールを加えない「純米醸造酒」とすることができました。
 また平成3(1991) 年より、農薬などの使用を控えた形での契約栽培を開始し、平成17(2005) 年には全ての酒造米が契約栽培となりました。その中で、農薬を一切使用せずに有機質肥料のみで栽培される、いわゆる「無農薬栽培米」を用いた酒の製造割合は、2020年には凡そ25%となりました。
 低精白米を用いた純米醸造酒につきましては平成16(2004) 年に開始し、2020年の製造計画では凡そ45%が「低精白の純米醸造酒」となりました。また精米歩合が80%以上の特に低精白のものは、凡そ24%となりました。

 今後、無農薬栽培米の使用比率を2030年に50%、2040年に100%とすることを目標としています。また低精白の純米醸造酒については、2030年に60%、2040年には80%とする目標を立てています。






			
第3回エコプロアワード
財務大臣賞 受賞

エコプロアワード2020
一般社団法人 サスティナブル経営推進機構 主催

エコプロアワード財務大臣賞受賞盾  エコプロアワード財務大臣賞賞状


 2020年 秋。私共が進めて参りました 「 地元産契約栽培米を用いた低精白の純米醸造酒 」 が評価され、 「 第3回 エコプロアワード 」 において最高賞である 「 財務大臣賞 」 を受賞しました。

 「エコプロアワード」は、経済のグローバル化やパリ協定の発効、SDGs の制定など社会経済を取り巻く状況の変化を視野に入れ、日本市場において事業者、消費者、投資家、市場関係者に評価が高く、具体的に優れた環境配慮が組み込まれた製品やサービス、技術、ソリューション、ビジネスモデルなどを表彰することにより、これらのさらなる開発・普及の促進を図り、持続可能な社会づくりに寄与することが目的とされています。

 講評では『近年、米を磨いた日本酒が主流となる中で、あえて低精白、無農薬、SDGs に取り組み、生態系と酒文化を地域から発信している点や、無農薬栽培米等を利用し、契約農家に加算金を払いつつも継続的なモデルとして定着している点。また、米を磨かずに酒を造るためには米の品質が良くなくてはならず、酒造技術としてもごまかしがきかない点。さらに、経済性や効率性ではなく、本物を追求する信念が SDGs の理念をも超越しているように感じ、地域に根差した米作り、酒造りを通じて地域経済に貢献しながら、地球環境を意識している姿勢』などをご評価戴きました。

 第3回エコプロアワードでは47件の応募があり、選考委員会と審査委員会における審査の結果、最も優れた表彰候補5件が、財務大臣賞、農林水産大臣賞、経済産業大臣賞、国土交通大臣賞、環境大臣賞に、また、大臣賞に次いで優れた表彰候補5件がエコプロアワード優秀賞に、さらに、審査委員会が推薦する8件が奨励賞となりました。
 そのような中で「財務大臣賞」を戴くことができましたことは、ご愛飲戴いておりますお客様をはじめといたしまして、ご販売戴いております流通業者様や料飲店様、良質米を供給戴いております契約農家様、製造にあたっております従業員を含め、日本酒業界のみならず全てのステークホルダーの皆様のご理解とご支援の賜物であると、深く感謝申し上げます。

 私共では今回の受賞を励みとして、この取り組みをより一層進める思いを深めておりますので、さらなるご理解とお引き立てを賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。



地元産契約栽培米を用いた
低精白の純米醸造酒
( Youtube 10分59秒 )




脱炭素チャレンジカップ2021


 私共が進めて参りました取り組みが評価され、「 脱炭素チャレンジカップ 2021 」 において奨励賞を戴きました。




NAGANO
ものづくりエクセレンス 2019


 また、長野県より 「 NAGANOものづくりエクセレンス 2019 」 として認定されています。




SDGs その先の未来へ

日本醸造協会様向け 経営セミナー動画
テーマ:地球の未来を守る清酒製造
( Youtube 71分20秒 )

構成・撮影・編集・語り:蔵元 宮島 敏






関連商品


信濃錦 純米酒「超 玄」


【 日本語  |  English 】




 宇宙の全てを表そうという『超弦理論』。
 その理論では万物の中で「重力」のみが別の時空へ伝わることができるとされています。
 新たな時代を迎えた中で、フード・ロスやエネルギー消費を抑制するという視点から日本酒を見つめ直し、新たな「時空」へ歩みを進める必要があるのではないでしょうか。
 食糧危機を目前として、ライフ・サイクル・アセスメントに思いを馳せ、環境負荷の少ない農法で作られた原料米を大切に用い、フード・ロスやエネルギー消費を抑えることができる低精白米による純米醸造酒が日本酒の未来を拓くのではと考えています。

 農薬を使わずに契約栽培した 「特別栽培米」 を、超・低精白にて仕込んだ純米酒を造りました。
 その名も『 超 玄 (ちょうげん) 』。
 超玄(くろ)い、という意味にて「超玄」と名付けましたが、「超弦理論」へのオマージュが込められています。
 日本酒の製法品質表示基準で「特定名称酒」のラインとして示された、精米歩合70%より10%を超えて低精白な精米歩合81%以上のものを「超玄」領域とさせて戴いております。
 使用米が山恵錦であれば「S」、ひとごこちであれば「H」、金紋錦であれば「K」、美山錦であれは「M」を冠して、「超玄 S91」などと記号と精米歩合を組み合わせた表記をしています。
 超玄シリーズのラベルには超弦理論の方程式が刷り込まれ、超玄がテーマとしている LCA ( Life Cycle Assessment ) を意識したラベルデザインとさせて戴きました。
 このラベルは商品としての印象度は保ちつつもラベルサイズが必要最小限となり、紙や糊の使用量が削減できるだけでなくラベル保護紙(フィルム)なども不要となり、消費後のラベルの除去と廃棄が簡便となります。
 ラベル貼付が機械では行えず手間はかかりますが、その商品が生産され消費されるまでを思い描く中で、一歩ずつ前に進むことができればと考えています。

 超玄(ちょうくろ)い米から生み出される、甘味、酸味、辛味、苦味、渋味という、日本酒の「五味」が調和した豊かな味わいを、生酒でありましても 是非「熱燗」からお楽しみください。




地元産契約栽培米を用いた低精白の純米醸造酒
「 超玄 」と「 和三本 」 に込めた思い
( 5分11秒・語り:蔵元 宮 島 敏 )



信濃錦 超玄(ちょうげん)S91

信濃錦 純米酒「超玄(ちょうげん)S 91」
農薬を一切用いずに特別栽培された「山恵錦」を全量使用
伊那市山室産 精米歩合91%
次代を担う酒造好適米として開発された
「山恵錦」ならではの柔らかく広がる
旨味をお楽しみいただけます。


信濃錦 超玄(ちょうげん)K91

信濃錦 純米酒「超玄(ちょうげん)K 91」
農薬を一切用いずに特別栽培された「金紋錦」を全量使用
上伊那郡飯島町田切産 精米歩合91%
深みのある味わいが特徴とされる
酒造好適米「金紋錦」を用い
程よい熟成感が味わえる仕上りとなっています。
その香味は洋酒の趣さえ感じさせ
お燗により更に豊かな味わいをお楽しみいただけます。


信濃錦 超玄(ちょうげん)M91

信濃錦 純米酒「超玄(ちょうげん)M 91」
農薬を一切用いずに特別栽培された「美山錦」を全量使用
伊那市山室産 精米歩合91%
長野県を代表する酒造好適米「美山錦」の特徴である
すっきりとして爽やかな味わいに仕上がっています。
精米歩合91%とは思えないほど
ジューシーな香味をお楽しみいただけます。





信濃錦 米表記マーク

米表記記号「S‡91」「H‡91」などのごあんない






 信濃錦 「 超玄 」 のブランディングが評価され、「 信州ブランドアワード 2021 」 において、「 脱炭素 」 をテーマとした 「 しあわせ信州 部門賞 」 を戴きました。






超 玄 「 飛び切り燗 」 のお奨め
( 30秒 )


都会を出て暮らそうよ

BS-テレ東 「 都会を出て暮らそうよ 」
長野県伊那市編 2021年3月31日放送
( Youtube 45分55秒 )
※表示される価格は放送時点でのものとなります


都会を出て暮らそうよ

BS-テレ東 「 都会を出て暮らそうよ 」
長野県伊那市編 2022年4月27日放送
( Youtube 46分04秒 )
※表示される価格は放送時点でのものとなります




信濃錦 純米酒「和三本」


信濃錦 和三本(わさんぼん)

信濃錦 純米酒「和三本(わさんぼん)」
農薬の使用を低減して栽培された酒造好適米を全量使用
日本酒の「五味」が調和した深い味わいを
お楽しみいただけます。

「和三本」 の世界観





都会を出て暮らそうよ

BS-テレ東 「 都会を出て暮らそうよ 」
長野県伊那市編 2021年9月8日放送
( Youtube 45分55秒 )
※表示される価格は放送時点でのものとなります




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