晩秋の10月下旬。いつ雪が来てもおかしくは無い時期ながら、気心の知れた酒屋さん二人と共に仙丈ヶ岳に登りました。
前日は夕方から小雨となり天候が危ぶまれましたが、当日は高曇りの安定した天候が続き、頂上ではぐるりと大展望が楽しめました。
仙丈ヶ岳(標高3,033m)は南アルプス北部にあり悠然とした山容から「南アルプスの女王」と呼ばれ、長大な 仙塩尾根(せんしおおね) の起点でもあります。
「プリンス(貴公子)」と呼ばれる東駒ヶ岳(甲斐駒ヶ岳)や北岳、鳳凰三山より一歩引いた西側に位置するため、山頂よりそれらの山々や南アルプス南部の山々を一望できます。
また北岳の左側には富士山が均整の取れた姿でたたずみ、間ノ岳と合わせて、標高第1位から2位、3位の山々を一つの視野の中で捉えられる絶好の展望地といえます。
登山道は 北沢峠 から 小仙丈ヶ岳(標高2,864m) を経て山頂に至るルートが一般的ですが、大平山荘 の裏手から沢づたいに登る「藪沢新道」や、馬の背 側を尾根づたいに登る「丹渓新道」、伊那市長谷市野瀬から登る「地蔵尾根ルート」などがあり、登山シーズンには伊那市側からも南アルプス市側からも、北沢峠までの林道バスが運行されています。
北沢峠 周辺には、
北沢峠こもれび山荘(旧長衛荘) を始めとして、
大平山荘、
馬の背ヒュッテ、
仙丈小屋、
南アルプス市長衛小屋(旧 北沢駒仙小屋)、
仙水小屋などがあります。